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【人口減・黒字休廃業「8割経済」の成長戦略】黒字廃業を救う「共創型M&A」とは?/地方企業が世界ブランドに化ける/11戦全勝 MOON-XのM&A戦略/中小企業の勝ち筋「連合企業」のつくり方

公開日: 2025-12-26 再生数: 113,765 38.1分 YouTube で開く ↗

【人口減・黒字休廃業「8割経済」の成長戦略】黒字廃業を救う「共創型M&A」とは?/地方企業が世界ブランドに化ける/11戦全勝 MOON-XのM&A戦略/中小企業の勝ち筋「連合企業」のつくり方

30秒サマリー

日本M&Aセンター竹内氏とMOON-X長谷川氏が、中小企業の事業承継問題と「8割経済」(生産年齢人口が20年で7300万人→5800万人へ約2割減)への打ち手としてM&Aを論じた対談。竹内氏は規模の経済による生産性向上を、長谷川氏は「うまくいっている会社のさらなる飛躍」を狙う共創型M&A(11件全件好調)を提唱。両氏とも、ECとM&Aの掛け合わせによって地方企業のブランドを世界へ展開する道筋を示した。長谷川氏は「日本人は0→1は苦手だが1→10は得意。M&Aは島国日本のためにある手段だ」との見立てを示した。

登壇者

キーポイント

  1. 事業承継の崖: 竹内氏によれば、国内336万事業者のうち約175万(52.1%)が後継者不在。直近1年間の休廃業6万9000件は前年より1万件増、その半分が黒字企業。
  2. 「8割経済」の到来: 竹内氏の見立てでは、生産年齢人口(15〜64歳)は7300万人→20年後5800万人へ約2割減。オーガニック成長だけでは売上100億→80億になりかねず、規模の経済を取りに行く必要があるとの主張。
  3. 共創型M&Aの定義: 長谷川氏は「うまくいっている会社にしか声をかけない」と表明。困窮企業のターンアラウンドではなく、強みをリスペクトしてMOON-Xの強みを掛け合わせ、ブランドをスケールさせるモデルだと位置付ける。
  4. MOON-Xが提供する3点セット: 長谷川氏の整理では、中小企業がスケールで詰まる壁は「人材・キャッシュ・ノウハウ」の3つ。専門人材プール/資金調達/型化されたノウハウを供給するのが価値だと主張。
  5. PMIは「-30日」から始まる: 竹内氏は「成約日が1日目」ではなく「契約前マイナス30日くらいからM&Aの成功は始まっている」との見立てを示し、トップ面談で文化整合を確認する重要性を強調。
  6. 11戦全勝の実績: 長谷川氏によれば、MOON-Xは現在11件のM&Aを実行し、いずれも好調。竹内氏は「世界平均の成功率は約30%」と相対化したうえで「素晴らしい数字」と評価。
  7. 連合企業の作り方は「カテゴリー or 地域」: 竹内氏の見立てでは、勝てる連合企業のパターンは①業種カテゴリー特化(MOON-X=EC、GENDA=アミューズメント、技術承継=ものづくり)、②地域コングロマリット(例: 富山県内のバリューチェーン展開)の2軸。
  8. 「M&Aは島国日本のためにある」(長谷川氏の主張): 長谷川氏は「日本人は0→1は苦手、1→10は得意」「M&Aは0→1ではなく1→10にする手段」と論じ、創業者が立ち上げた「マイカンパニー」を次世代が「アワーカンパニー」として仕上げていく社会観を提示。

詳細展開

章1: 中小企業に迫る2つの経営課題(事業承継と8割経済)

竹内氏は冒頭、中小企業を取り巻く構造課題を「事業承継」と「成長戦略(8割経済)」の2つに整理した。

主張(竹内氏): 事業承継問題は深刻化している。国内約336万事業者のうち約175万(52.1%)が後継者不在。直近1年間の休廃業件数は6万9000件で前年より1万件増、その半分が黒字企業。黒字でも畳む理由は「人様に譲渡するくらいなら、ひっそり畳もう」という心情的傾向と、息子世代の都市部での生活基盤・職業選択の自由が大きいとの分析。

もう1つの課題は「8割経済」。竹内氏によれば、生産年齢人口(15〜64歳)は現在約7300万人、20年後には5800万人になる見通しで、約8掛けの規模になる。「食べる人が2割減る」ため、売上100億の企業がオーガニックに頑張っても20年後は80億になりかねない、というのが竹内氏の見立て。

根拠・データ:

関連動向: 中小企業庁が「100億宣言」制度を運用しており、100億円規模を目指すと表明した企業に最大5億円の補助金。竹内氏は「国がここまで舵を切るのは大きなインパクト」と評価。

章2: 地方企業×ECが生む世界ブランドの可能性

竹内氏と長谷川氏は3年前に資本提携し、地方の優良メーカーをECで磨き上げる協業を進めている。

主張(竹内氏): 地方には精密加工・乾燥技術など世界基準の技術を持つメーカーが多い一方、世間に出していく力が弱い。M&AとECの掛け合わせは有効な打ち手だとの立場。

主張(長谷川氏): ECは「人類革命」と位置付け、その背景にある2つのトレンドを挙げる。

長谷川氏の体験的補足: 自身は広島県三原市出身で、幼少期は服を買うのに電車で2時間かけて広島市まで出ていた。今の地元の高校生はワンクリックで世界からいい服を買っている。この変化が島国日本の成長手段になり得るとの主張。

章3: 共創型M&A — MOON-Xの定義と「3つの提供価値」

主張(長谷川氏): 一昔前のM&Aは「大企業の飲み込み」「ターンアラウンド(再生型)」のイメージだったが、MOON-Xの共創型M&Aはそれとは色が違う、と整理。

定義: 「うまくいっている会社さん(製品・社員・文化・仕組みが優れている)」だけに声をかけ、その強みをリスペクトしながらMOON-Xの強みを掛け合わせて「ワンチームでブランドをより大きく飛躍させる」モデル。

MOON-Xが提供する3つの価値(長谷川氏の整理):

  1. 人材: 一定フェーズを超えるには専門人材が必要だが、中小企業単独で採用するのは難しい。MOON-Xは事業会社で専門スキルを身につけたメンバーが揃っており、プロの型を持ち込む。
  2. キャッシュ: メーカービジネスは工場への支払いが先、入金が翌月末などキャッシュヘビー。多くのオーナーは個人保証で銀行借入していて成長に蓋がかかる。MOON-Xが資金調達も巻き取り、財務基盤を提供。
  3. ノウハウ: 創業者は「戦闘力の高いストリートファイター」が多いが、スケールさせるにはマーケティング・オフライン販売・組織づくりそれぞれに「型」が必要。MOON-Xはその型を提供し、創業者の戦闘力と掛け合わせて最強化する、というのが長谷川氏の主張。

竹内氏の同調: 「シンプルに『商売ができる会社』を作ることがM&Aのキーワード。長谷川氏が挙げた3点が、それに足りない要素そのもの。」

章4: 成功事例 — Kerata(ケラッタ)と necoichi(猫一)

Kerata(ベビー・マタニティD2C、長野県塩尻市):

necoichi(猫用品、リーディングブランド):

竹内氏の評価: 一般にM&Aの世界平均成功率は約30%と言われる中で、MOON-Xの11件全件好調は「ブランドコンセプトがしっかりしている証左」との見立て。

章5: 成功するM&Aは「-30日」から始まる — トップ面談とPMI

竹内氏は「成約日を1日目とする発想を変えるべき」と主張。

主張(竹内氏): 重要性は高いが緊急性は低いテーマがM&A。無理に売る必要も買う必要もないからこそ、目標を明確に定めずに進めると失敗する。トップ面談で文化整合を確認することが、M&Aの成功は実質「-30日」から始まっているという感覚に直結する。

主張(長谷川氏: 押し売りしない): 長谷川氏は「M&Aの押し売り、成長の押し売りはうまくいかない。迷ったらしない、と決めている」と表明。社員のキャリアと人生を背負うからこそ、本気で目線が合わない限り進めない、というのが長谷川氏のスタンス。実際、身を引いた事例の方が圧倒的に多いと述べる。

目線合わせの内容(長谷川氏): トップ面談で「人としての相性/ファウンダー同士のストーリー/どこを目指すのか・いつまでに・どうやって・なぜ」を徹底的に擦り合わせる。会食も差しで何度も行うウェットな進め方。

PMI(統合後)の進め方(長谷川氏):

章6: 連合企業の作り方と「日本のためのM&A」観

主張(竹内氏: 連合企業の2軸): 勝てる連合企業のパターンは2つあるとの見立て。

主張(長谷川氏: 製品と社員が原動力): 「成長するまでがM&A」という考えに基づき、一緒になることが目的ではなく成長していくことが目的。逆算で「勝てる可能性のある製品ブランドがあるか」「社員が一緒に熱意を持って迎えるか」の2点を抑えれば成功確率は上がる、という見立て。

主張(長谷川氏: M&Aは島国日本のためにある手段): 長谷川氏は「日本人は0→1は苦手だが、1→10は得意な民族」と論じ、「M&Aは0→1ではなく1→10にする手段」と位置付ける。創業者が「マイカンパニー」として作ったものを、次世代が「アワーカンパニー」として仕上げていく企業が一社でも増えれば、日本社会はガラッと変わるとの見立てを提示。

主張(長谷川氏: 残された課題): オーナー層は前向きになっているが、従業員やその家族には「M&A=身売り/潰れそう」というイメージがまだ残る。成功事例を業界として発信し続けることで世の中の認識を変えていく必要がある、と長谷川氏は指摘。

重要な固有名詞・データ

項目 内容 文脈
日本M&Aセンター 累計成約件数1万件超(昨年3月時点) 竹内氏の自社紹介
竹内直樹 担当実績 ストレート44社、関与含め100社超 自己紹介
国内事業者数 約336万 事業承継問題の母数
後継者不在率 52.1%(約175万事業者) 事業承継問題
直近1年の休廃業 6万9000件、前年比+1万、半数が黒字 「黒字廃業」の根拠
生産年齢人口 7300万人 → 20年後5800万人 「8割経済」の根拠
M&A年間件数(公表ベース) 4700件、実態は3〜5倍と推定 竹内氏の見立て
中小企業庁「100億宣言」 100億円規模を目指す表明企業に最大5億円補助 国の政策動向
日本M&Aセンター扱い案件構成 8割が売上1〜10億未満 中小企業中心の実態
世界のM&A成功率 約30%(竹内氏言及、出典は動画内で言及なし) MOON-X 11戦全勝の相対化
MOON-X 6年前に長谷川氏らが共同創業、ミッション「ブランドと人の発射台」 共創型M&Aの実践企業
MOON-X実行件数 11件、いずれも好調(長谷川氏発言時点) 共創型M&Aの実績
長谷川晋 経歴 京都大学→東京海上火災→P&G→楽天上級執行役員→Facebook Japan代表 自己紹介
Kerata(ケラッタ) ベビー・マタニティD2C、長野県塩尻市拠点 MOON-X子会社事例
Kerata楽天売上 統合後2倍以上に拡大 成功事例の数値
Kerata塩尻移住者 長谷川氏把握分で2名 地方雇用の事例
necoichi(猫一) 猫用品リーディングブランド、米国中心にグローバル展開 MOON-X子会社事例
necoichi 米国チーム 2名 → 6名に増強 グローバル加速の数値
世界の携帯電話保有者 50億人以上(歯ブラシより多い) ECトレンドの根拠
GENDA エンタメ/アミューズメントカテゴリーで連続買収・上場 連合企業の事例
技術承継機構 ものづくり・メーカーカテゴリーで連続買収・上場 連合企業の事例
100日間の集中PMI MOON-X取締役3名も参加し週次で統合課題を即決 PMIの方法論

アクションインサイト

引用したくなる発言

一緒になることが目的ではなくて、そこから一緒に成長していく。(長谷川氏)

M&Aを成約した日からが1日目と言われますが、実は0日、マイナス30ぐらいから実はM&Aの成功は始まっている。(竹内氏)

日本人は0から1を作り出すのが苦手な民族だと思っているんです。ただ一方で1から10を作るのはめちゃくちゃ得意。M&Aというのは0→1ではなくて1を10にするもの。(長谷川氏)

M&Aの押し売り、成長の押し売りはうまくいかない。迷ったらしないと決めています。(長谷川氏)

M&Aというものは世界を変えていく、日本のためにあるんだ。(長谷川氏)

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