経済

【木野内栄治の最新相場解説】日本株は3月からさらに上がる/AI相場再び、日経平均6万8000円へ/注目の国策銘柄9選/日銀は金利を上げられない?円安懸念は払拭か【マーケット超分析】

公開日: 2026-02-26 再生数: 493,417 48.7分 YouTube で開く ↗

【木野内栄治の最新相場解説】日本株は3月からさらに上がる/AI相場再び、日経平均6万8000円へ/注目の国策銘柄9選/日銀は金利を上げられない?円安懸念は払拭か【マーケット超分析】

30秒サマリー

PIVOT「マーケット超分析」月次回。大和証券・木野内栄治氏が「衆院選で自民党が単独316議席を獲得した戦後最多の勝ち方は、高市政権の高圧経済路線を長期化させ、日経平均は今年6万8000円台に届く可能性がある」との見立てを示した。ゲストのUBS SuMi TRUST・青木大樹氏もこれを「秋までに6万8000円もあり得る」と支持。木野内氏は、日銀の利上げは高圧経済と矛盾するため抑制される、為替介入は財源論との兼ね合いで実施可能性が高い、3月以降はNVIDIA決算・米国税還付などを起点にAIサーバー関連と電線・光ケーブル関連が再浮上する、と論点を展開した。

登壇者

キーポイント

  1. 自民党の戦後最多勝利=高圧経済路線の長期化: 木野内氏は「自民党プラス118議席は、自民熱狂というより旧立憲の崩落(公明票の流出4割)。郵政解散2009年と類似し、高市氏は『勝ちすぎた責任』として消費減税封印・高圧経済継続に進むのではないか」との見立て。
  2. 日経平均6万8000円シナリオ: 木野内氏は「全要素生産性が0%台半ばから1.1%まで戻れば名目GDPが押し上がり株価も先行上昇する。AI相場の本質は電気のイノベーション。年内6万8000円方向に進んでいるのではないか」と主張。青木氏も「秋までに6万8000円もあり得る」と支持。
  3. 選挙直後の続落はSQ要因で構造的下落ではない: 木野内氏は「選挙翌週末のSQでコールオプションのロングポジションが利食いされた一時的な押し目で、対象解散後は6〜8ヶ月株高になるのが歴史的傾向」と説明。
  4. 日銀の利上げは高圧経済と矛盾するため抑制される見立て: 木野内氏は「実質金利を上げると設備投資をスポイルする。物価も小麦・エネルギー補助金で落ち着くため利上げ急務ではない。上田総裁は元々鳩派で、円安に押し込まれて高派化しただけ。高市氏が呼びつけて元に戻すのではないか」と分析。毎日新聞が「高市氏が利上げに難色」と報じ円安・先物高の反応が出た、と紹介。
  5. 為替介入は財源論的にも実施可能性が高い: 木野内氏は「ベッセント財務長官が『日本サイドの裁量に委ねる』と容認した。米国債4割の含み益を取り崩せば消費減税の財源になる。レートチェックを抜けたら即介入の構えで、株価は一時押し下げるが何度かやれば円高トレンドに転じる」との見立て。
  6. 介入で輸出株は一時下押し、銀行株も伸び悩む: 木野内氏は「為替介入が来ると自動車と銀行(利上げ抑制で恩恵減)が下げる。トピックス型より日経平均型が上がりやすい」と分析。
  7. 3月以降AIハードウェア再浮上シナリオ: 木野内氏は「NVIDIAは10月29日以降上がっていないが、スーパーマイクロ(10〜12月期)の売上倍増、台湾同業の月次、米ISM製造業、日本の工業生産・輸出の改善が示すように、ブラックウェルウルトラ効果が世界製造業を刺激しており3月以降は相当良くなる可能性がある」と主張。
  8. 注目銘柄は電線・光ケーブル: 木野内氏は「以前紹介した古川電工(水冷モジュール5倍・光ファイバー能力5倍・直流ケーブル1000億円工場)に続く銘柄として、住友電工、藤倉、SWCCなど光ケーブル・光トランシーバー関連が注目できる」と提示。青木氏は「AIダイレクトより電力テーマが日本の強み」と補強。

詳細展開

第1章:自民党単独316議席の意味と高圧経済路線の継続

2月の衆院解散総選挙で自民党が単独316議席という戦後最多の勝利を収め、2月9日の日経平均は一時5万7000円台を突破して史上最高値を更新した。

主張: 木野内氏は「これは自民党に追い風が吹いたというより、旧立憲が負けた影響が大きい」と指摘。東北の選挙応援現場を自ら撮影し、「藤原孝志氏のポスターには『自民党』表記がほぼ無い」「群衆のスマートフォン保持者がほとんどいない」と現地観察を提示した。

根拠・データ:

反論・補足: 青木氏は「自民圧勝による期待だけでなく、実質賃金上昇・コーポレートガバナンスコード改定・海外資金流入余地・国内勢未買いといったカタリストが複数あり、6万8000円は秋までに意外とあり得る」と賛同。

第2章:高圧経済→全要素生産性改善→名目GDP→株価のロジック

主張: 木野内氏は「需給ギャップを上に引き上げ続けることで研究開発・設備投資が誘発され、全要素生産性(潜在成長率)が0%台半ばから過去のコブ水準(1%、1.2%)まで戻る」とのシナリオを提示。

根拠・データ:

第3章:選挙直後の続落(SQ要因)

主張: 木野内氏は「選挙翌週末のSQで、選挙2週間前から積み上がっていたコールオプションのロングポジションが強制決済され、ディーラーがヘッジで持っていた現物ロングも閉じられて利食いになった」と説明。

根拠・データ:

第4章:日銀の利上げと上田総裁観

主張: 木野内氏は「日銀の利上げは高市氏の高圧経済路線と相反するため、急ぐ必要はないとの見立て」を提示。

根拠・データ:

会計基準変更も選挙の影響: 生命保険の責任準備金対応債券について「簿価50%下落で減損」のルール見直しが浮上。木野内氏は「これは前から出てきても良かった話。選挙後に動いたのは、霞が関が高市政権の長期化を見据えて協力に動き始めた証左」と指摘。青木氏も「海外勢からなぜ今かと質問が来ている」と補強。

第5章:為替介入シナリオ

主張: 木野内氏は「ベッセント米財務長官が日本側の裁量に委ねた以上、介入が起きないはずがない」と踏む。

根拠・データ:

関連タブの動き: 1分足で159円20銭台→アメリカ時間で158円20銭台と段階的にレートチェックの動きが観察された、と木野内氏が示唆。

第6章:グローバルリスク(中東・SaaS・プライベートクレジット)

中東: 木野内氏は「五輪明けは戦争が起きやすい時期。ただし今回はイラン対米国の構図で、米国の武力行使は1回で終わるパターンが多い。1営業日後に悪材料出尽くしで戻ることが多く、交渉路線に転じる可能性もある」と展望。

SaaS/プライベートクレジット不安:

第7章:3月以降のAIハードウェア再浮上シナリオ

主張: 木野内氏は「3月からは相場が相当良くなる可能性がある」と提示。

根拠・データ:

粗利益率(マージン)の論点: 視聴者からの定番質問。木野内氏は「NVIDIA株価は粗利益率と連動。新世代半導体発売後はマージン悪化が常だが、次世代ルービンは2026年後半予定で時間的余裕がある。次のガイダンスでも粗利改善が示される可能性が高い」との見立て。

第8章:注目銘柄群(国策・AI設備投資企業)

主張: 木野内氏は「AI関連企業は去年儲かったが、工場フル稼働で売上横ばい・収益伸びにくい状態。一方、設備投資を増強している企業は売上が伸びる余地がある」と提示。

根拠・データ:

青木氏の補強: 「AIダイレクト銘柄は破壊と創造で先が読みにくくバリュエーションが30倍超まで伸ばしにくい。一方で電力テーマは光ファイバー・冷却・送電といったAIインフラとして必須で、日本の得意分野が多い。米国でも電力関連株が大きく上昇している。日本の強みとして盛り上げる余地がある」との立場。

第9章:物色変化のタイミング(バリュー→グロース)

主張: 木野内氏は「米国の税還付(2月下旬〜5月)に伴う資金流入で、日本でもグロース株が優位になりやすい」との季節性を提示。

根拠・データ:

重要な固有名詞・データ

項目 内容 文脈
自民党獲得議席 単独316議席(戦後最多)、+118議席 2月衆院解散総選挙、高圧経済路線の継続根拠
日経平均最高値更新 2月9日に5万7000円台、ザラ場で5万8000円台到達 選挙後の急伸
日経平均見通し 6万8000円(木野内氏予想/青木氏も秋までに到達可能性に言及) 全要素生産性改善シナリオ前提
全要素生産性 現在0%台半ば→過去コブ1%、1.2%水準へ復元シナリオ 名目GDP・株価押し上げの基幹ロジック
円建て小麦価格 前年同期比8%以上下落、来期4〜9月も約5%下落 物価上昇圧力の減衰、利上げ不要論の根拠
上田総裁 元審議委員時代にGDP需給ギャップ不足を理由にゼロ金利解除に反対した鳩派 木野内氏は「鳩派回帰」を予想
ベッセント財務長官 為替介入を日本側裁量に委ねたと表明 介入実施可能性の高さ
外為特会平均コスト 約108円(買い介入時平均)、現在150円台 含み益約4割=介入の財源化論
レートチェック 10月14日にレートチェック→22日介入の実績 ポイント抜けで即介入の構え
古川電工 水冷モジュール能力5倍、光ファイバー能力5倍、直流ケーブル工場1000億円 木野内氏推奨銘柄、株価既に上昇
住友電工/藤倉/SWCC 光ケーブル・光トランシーバー関連 古川電工に続く注目銘柄群
NVIDIA 10月29日以降ほぼ横ばい、スーパーマイクロのウォーニングが主因 3月以降の再浮上シナリオの中心
スーパーマイクロコンピューター 10〜12月期決算で売上倍増、ブラックウェルウルトラが12月から出始め NVIDIA再評価の前提条件
ルービン(Rubin) NVIDIA次世代半導体、2026年後半予定 粗利益率改善の時間的余裕
訪米持参案件 AIデータセンター約5兆2000億円規模、合計5500億ドル投資パッケージ 高市氏3月19日頃からの訪米
GEベルノバ/Siemensエナジー ガスタービン・発電機メーカー 米国でAIデータセンター電力テーマで急騰
米国税還付 毎年約40兆円、5月までに還流、2月下旬から開始 バリュー→グロースの物色変化要因
Microsoft→OpenAI投資 約2兆円のR&D投資→GPT実現 高圧経済→イノベーションの実例
UBS SuMi TRUST運用残高 世界6兆ドル規模 富裕層運用ビジネスの規模感

アクションインサイト

引用したくなる発言

「自民党がすごく熱があって勝ったっていうよりも、旧立憲さんが負けたっていう度合いの方が大きいんじゃないかと感じました」(木野内氏)

「ゴールドラッシュで金を掘る前にジーンズやツルハシを売る人が儲かった、それがNVIDIAの話だったが、ようやく金が見つかったかもしれない」(木野内氏)

「為替介入を好きにやっていいよと言われてやらないはずがない」(木野内氏)

「AIダイレクトより、電力・光・冷却の関連で日本が得意な分野がたくさんある。もっと強みとして盛り上げてもいい」(青木氏)

「上田さん、思い出してよと。あなた元々鳩派だったじゃないと」(木野内氏、高市氏の上田総裁面談を推察した発言)

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