【核融合エネルギー】本当に実現可能なのか?/そもそも核融合とは?/国の動き/2030年代の発電実証を目指す/核融合エネルギーの期待と課題/今注目される理由/急成長の核融合スタートアップ
【核融合エネルギー】本当に実現可能なのか?/2030年代の発電実証を目指す/急成長の核融合スタートアップ
30秒サマリー
PIVOTが核融合エネルギーをテーマに、EX-Fusion CEOの松尾和氏(レーザー核融合スタートアップ起業家、元研究者)と国際環境経済研究所理事の竹内純子氏(エネルギー政策専門家)に話を聞いた回。松尾氏は「レーザー方式は2022年にエネルギー増(投入<出力)を観測し、2025年現在で4.13倍に到達しており、あらゆる方式の中で唯一エネルギー倍率1倍を超えている」との見立てを示した。竹内氏は「期待はしているが、研究開発政策とエネルギー政策は分けて議論すべき」「商用化はまだ富士山で言えば3合目」と冷静なポジションを取り、両者は2030年代の発電実証という日本の戦略目標について、産学官連携の必要性とバブル化リスクの双方を論じた。
登壇者
- 松尾和(株式会社EX-Fusion CEO、元レーザー核融合研究者): レーザー核融合スタートアップの起業家かつ研究者バックグラウンド。大阪大学・UC系で核融合研究に従事した後、EX-Fusionを起業。技術視点とプレイヤー視点の両方から核融合の現在地を語る立場。
- 竹内純子(国際環境経済研究所 理事): エネルギー政策・気候変動・再生エネルギー領域の専門家として複数回PIVOT出演。日本成長戦略会議のメンバーでもあり、ITER建設地(フランス)の現地視察経験あり。「期待はあるが時間軸を厳格に意識すべき」「バブル懸念」など慎重派の論点を提示する役割。
- 聞き手(お手森): PIVOT側の進行役。前半「なぜ今注目されるか」、後半「社会実装の課題」という構成で議論をリード。
キーポイント
- 核融合の定義と「地上の太陽」キャッチフレーズ: 松尾氏の説明では、核融合は原子核同士に外部から圧力をかけてぶつけ核融合反応を起こし、生じるエネルギーを発電に使うもの。太陽は水素同士の核融合で光っており、それを地上に人工的に再現するのが核融合発電だと整理。
- 2020年頃からの期待値上昇トレンド: 松尾氏の見立てでは、2050年カーボンニュートラル合意とエネルギー需要増の中での脱炭素ソリューションとして注目され、近年は国際情勢を背景にした「国産エネルギー」への需要から、海水から燃料が取れる核融合がさらに期待を集めているという。高市政権下で国産エネルギー文脈の期待値がさらに上がっているとも指摘。
- 日本の歴史的ポジションとITER(イーター): 竹内氏の整理では、日本はEU・米・露・中・韓・インドが参画する国際プロジェクトITERの建設地誘致に2006年頃から名乗りを上げており、最終的にフランスに決まったがホスト国に準じるポジション。三菱重工をはじめ日本企業の技術がITERに組み込まれている。
- 2023年の国家戦略指定と2030年代の発電実証: 竹内氏によれば、2023年4月に当時の総理(高市氏が当時担当大臣)の下で「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」が策定、今年(動画時点)改定され、2030年代の発電実証を目指す目標が掲げられた。経産省は令和7年補正予算で200億円、3年で(数百〜千億規模の)スタートアップ支援要求、マイルストーン方式で順調なら5年で1000億円規模も視野に入れているという認識を示した。GX経済移行債の対象にも組み込まれた。
- 3つの主流方式(トカマク/ヘリカル/レーザー)の特徴差: 松尾氏の解説では、磁場閉じ込め方式(トカマク・ヘリカル)はコイル形状違いだが共通して定常運転でベースロード電源向き、レーザー方式は1秒10回程度の連続パルスで負荷変動に対応可能でピーク電源向き。役割が違うため両方追求する意義があるとの見立て。
- 科学実証フェーズではレーザーが先行: 松尾氏の主張では、エネルギー増(投入<出力)を初めて観測したのはレーザー核融合で、2022年に1.5倍、2025年現在で4.13倍。「あらゆる方式の中で唯一倍率1倍を超えているのはレーザーだけ」と整理。一方、ITERはトカマク方式で2035年タイムラインで建設→実証へ進む。
- 世界に60〜70社、日本に約4社の核融合スタートアップ: 松尾氏の説明では、世界全体で60〜70社程度、年々増加中。資金調達トップ級はMIT発のCommonwealth Fusion Systems(同氏の発言ベースで「3000億円以上の調達」)。日本にはレーザー方式(EX-Fusion)、トカマク型、ヘリカル型を目指す合計約4社のスタートアップが存在する。
- 「商用化は3合目」と「占いに近い」: 竹内氏の慎重ポジション: 竹内氏は「10年前は『登るべき山が見えた』段階、今は3合目程度」「商用化が本当にいつかは占いに近い見立てしかできない」「ポテンシャル=実装ではなく、野心的目標を掲げるスタートアップが出てくる中でバブルの懸念もある」と慎重に整理。技術成立と商用化の間に多くの課題が残ると主張。
詳細展開
章1: 核融合とは何か — 「地上に太陽を作る」技術の基本構造
聞き手の「そもそも核融合って何か、誰にでも分かるように」という問いに対する松尾氏の説明。
主張: 松尾氏は、核融合を「原子核という粒子同士に外部から圧力をかけてぶつけ、核融合反応を起こし、生じるエネルギーを発電に用いる」現象として定義した。
根拠・データ:
- 太陽は水素同士の核融合反応で光っており、核融合自体は古くから知られた自然現象である
- それを人工的に地上で再現するのが核融合発電という位置付け
- キャッチフレーズとして「地上に太陽を」と表現される
反論・異論: この章ではなし(定義の共有段階)。
章2: なぜ今注目されているのか — 脱炭素 × エネルギー安全保障の二重圧力
主張: 松尾氏の見立てでは、核融合への期待は2020年頃から継続的に高まっており、2つの追い風がある。
根拠・データ(松尾氏の整理):
- 追い風1(脱炭素): 2050年カーボンニュートラルが世界で一定合意されている中、エネルギー需要は伸び続けており、その中での脱炭素ソリューションとして核融合が期待されている
- 追い風2(エネルギー安全保障/国産化): 国際情勢を踏まえ「国産エネルギーで作りたい」という需要が高まっており、核融合の燃料は海水から取れるため、資源のない日本にとって究極の国産ソリューションになりうる
- 高市政権下では特に「国産エネルギー」文脈での期待値上昇を実感しているとの主張
反論・異論: この章では明示的反論はなし。竹内氏は別章で「期待値が高まりすぎ」「バブル懸念」を指摘するが、この章では追加情報として日本のこれまでの歩みを補完する役回りに徹する。
章3: 日本の核融合史と国家戦略 — ITER誘致から2030年代発電実証まで
主張: 竹内氏の整理では、核融合は近年急に注目されたように見えるが実は歴史が長く、日本は国際プロジェクトITERにホスト国に準じる形で関与し続けてきた。
根拠・データ(竹内氏の説明):
- ITER(イーター): EU、米、露、中、韓、インドなどが参加する国際プロジェクトで、現在フランスに建設中。日本も2006年頃(平成18年前後)に青森県を候補地として誘致合戦に参加したが、最終的にフランスが選定された
- 日本はホスト国に準じるポジションとして関与しており、ITER内の戦略企画ポジションを日本人が担当、事務棟内に日本人スタッフが複数名おり、施設内には三菱重工のロゴが見える形で日本技術が組み込まれている
- 2023年4月: 総理(当時、高市氏が担当大臣)の下で「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」が初の国家戦略として策定。動画時点(2026年)で改定済み
- 目標: 世界に先がけ「2030年代の発電実証」を目指す野心的な戦略
- 17の成長分野にも核融合が組み込まれた(竹内氏は日本成長戦略会議メンバーとして議論に参加)
- 経産省 令和7年補正予算: 200億円規模、3年で(要求ベース)、マイルストーン方式でのスタートアップ発電実証研究開発支援。順調なら5年で1000億円規模も視野(竹内氏の認識として)
- 共通課題部分: 内閣府・文科省も予算措置の見込み
- GX(グリーン・トランスフォーメーション)経済移行債の対象として核融合が認められた
- 地方自治体の動き: 青森県・茨城県(既に原子力施設・人材産業が立地)が、発電実証の次フェーズである「原型炉」の誘致に名乗りを上げている
反論・異論: 章単独では反論なし。後の章で竹内氏自身が「期待が高まる中での冷静な目線」を強調する形で、過熱への警戒を入れる。
章4: 2030年代発電実証は野心的か — 松尾氏の科学実証ベースの見解
主張: 松尾氏は「2030年代の発電実証」目標について、研究フェーズは確かに野心的だが、近年の科学実証データ(特にレーザー方式)からは合理的射程に入りつつあるとの見立てを示した。
根拠・データ(松尾氏の説明):
- これまでは「科学実証としての核融合研究」が主流だったが、社会実装を早期に進めたい流れの中でスタートアップが台頭
- 2022年: レーザー核融合で「エネルギー増」(投入したエネルギーより出てきたエネルギーの方が多い状態、いわゆるエネルギー利得G > 1)を初めて観測
- 2025年現在: レーザー核融合で4.13倍の数値を達成
- 「あらゆる方式の中で、唯一倍率1倍を超えているのはレーザーだけ」(松尾氏)
- ただし「エネルギーが生まれる現象として実証された」と「装置として発電できる」の間にはまだギャップがあり、現フェーズは「装置化(発電実証)に向けた研究開発フェーズ」
章5: 3方式(トカマク/ヘリカル/レーザー)の比較
主張: 松尾氏の整理では、日本のフュージョン・イノベーション戦略は3方式を主軸に位置付け、それぞれ役割が異なるため「どれが優れているか」と単純化できない。
根拠・データ(松尾氏による技術比較):
- トカマク型(磁場閉じ込め方式・ドーナツ型コイル): 磁場で核融合状態を保持し定常運転、ベースロード電源向け
- ヘリカル型(磁場閉じ込め方式・ねじれコイル): トカマクとコイル形状違い、原理は同じくベースロード向け
- レーザー方式(EX-Fusionが取る方式): 高出力レーザーで燃料を圧縮加熱し瞬間的に核融合反応を起こす。1秒10回程度のパルス連続。連続回数を変えられるため負荷変動に対応可能、ピーク電源寄り
- 既存対比でいえば、現在の原子力発電がベースロード電源、火力発電がピーク電源の役割。レーザー核融合は火力発電的なピーク電源の役割、磁場閉じ込め方式は原子力的なベースロード電源の役割を将来的に担いうる
現フェーズの位置付け:
- 松尾氏は「科学実証段階から発電実証に向けた研究開発フェーズの移行期」と整理
- 「どこが一番進んでいるか」は断言が難しいが、エネルギー増という観点ではレーザーが先行
- ITER計画はトカマク方式で2035年タイムラインで建設完了→実証へ
- 日本の戦略は「方式を1つに絞らず、複数方式を試しながら本当に発電実証に至る技術を見極めるフェーズ」
反論・異論: 松尾氏自身が「我々はレーザーをやっているのでバイアスがある」と前置きしたうえで、レーザー先行の科学実証データを示す形でフェアに整理。
章6: グローバルおよび日本の核融合スタートアップ地図
主張: 松尾氏の見立てでは、世界中で核融合スタートアップが急増しており、米国勢が資金調達でリードする一方、日本も技術ベースの強みを持つ。
根拠・データ(松尾氏の説明):
- 世界の社数: 約60〜70社。年々増加中で正確な数は断言できない
- 方式の幅: トカマク型/ヘリカル型/レーザー方式/その他多様な方式のスタートアップが存在
- トップ調達企業: MIT発のCommonwealth Fusion Systems(CFS)が3000億円以上の調達。磁場閉じ込めトカマク方式で、ITERの2035年タイムラインを前倒しし2020年代によりコンパクトな実証を目指している。ただし松尾氏は「彼らも建設中で技術実証はこれから」と慎重に補足
- 米国の優位: 調達額では米国勢が比較的大きな資金を集めて実証を進めている
- 日本の強み: 三菱重工などITERに技術貢献してきた歴史、世界的に意味のある核融合研究の歴史、素材開発・コンポーネントの強い技術ベース
- 日本のスタートアップ: 約4社。EX-Fusion(レーザー方式、日本で唯一)、トカマク型、ヘリカル型を目指す各社
- イノベーション拠点: 量子科学技術研究開発機構(量研、QST)、核融合科学研究所(NIFS)、大阪大学レーザー科学研究所の3拠点が方式別に学術母体を担う
主張(松尾氏のフレーミング): 「日本の素材・コンポーネント技術をパッケージ化して発電実証まで持っていけば、付加価値の付いた形で将来輸出できる可能性があり、2030年代発電実証を日本で目指す価値はある」
章7: 産学官連携の必要性 — 「誰がやるか」は議論中
主張: 松尾氏は、日本での発電実証を実現するには産学官の三角連携が不可欠との立場を取った。
根拠・データ(松尾氏の整理):
- 産業界: 三菱重工など昔からITER等に貢献してきた重工メーカー
- 学術機関(イノベーション拠点): 量研、核融合科学研究所、阪大レーザー科学研究所
- スタートアップ: 各方式で台頭する民間プレイヤー
- 「どこか1つが欠けてもいけないし、全てが協力し合って発電所に向かう体制が必要」
- ただし2030年代発電実証を「誰が主軸でまとめるか」は現時点で定まっておらず、議論中
章8: 商用化の現在地 — 竹内氏の「3合目」「占いに近い」
主張: 竹内氏は、商用化までの距離を冷静に評価する立場から、過度な期待・バブル懸念に警鐘を鳴らした。
根拠・データ(竹内氏の発言):
- 「10年前は登るべき山が見えた段階。今は3合目ぐらい」
- 「商用化が本当にいつかは『占いに近い』見立てしかできない」
- 「様々な課題を丁寧に潰していくプロセスが必要で、技術として成立した=商用化ではない」
- 「ポテンシャルがあると言われた時点でとても期待してしまうが、それがイコール表に出てくるという話では全くない」
- 「非常に野心的なことを掲げるスタートアップも当然出てくる。バブルの懸念もある」
反論・異論(対比): 松尾氏(プレイヤー側)は科学実証データの進展(4.13倍)を踏まえてやや前向きな射程感、竹内氏(政策側)は商用化までの長距離・バブル警戒を強調。両者は「研究開発政策とエネルギー政策を分けて議論すべき」という共通フレームでは一致している。
重要な固有名詞・データ
| 項目 | 内容 | 文脈 |
|---|---|---|
| EX-Fusion | 松尾氏が起業した日本のレーザー核融合スタートアップ。日本で唯一のレーザー方式スタートアップ | 松尾氏の所属 |
| 国際環境経済研究所 | 竹内氏が理事を務めるシンクタンク | 竹内氏の所属 |
| 大阪大学レーザー科学研究所 | レーザー核融合の学術母体の1つ。松尾氏のかつての研究フィールド | 松尾氏の経歴/日本のイノベーション拠点 |
| UC(系列、詳細名は字幕で言及されず) | 松尾氏が研究者として在籍した米国の大学 | 松尾氏の経歴(注:字幕では「UC例」と表記、文脈から米国UC系列の研究機関と推定。具体名は動画内で明確に言及なし) |
| 量子科学技術研究開発機構(量研) | 日本のイノベーション拠点の1つ | 産学官連携の学術側 |
| 核融合科学研究所 | 日本のイノベーション拠点の1つ | 産学官連携の学術側 |
| ITER(イーター) | EU、米、露、中、韓、インド等が参加する国際核融合プロジェクト。フランスに建設中、トカマク方式 | 国際協調プロジェクト/日本の歴史的関与 |
| 2006年頃(平成18年前後) | 日本(青森県)がITER誘致合戦に参加した時期。最終的にフランスに決まる | 竹内氏の歴史的整理 |
| 三菱重工 | ITER内に技術貢献。事務棟にロゴが見える | 日本企業のITER貢献例 |
| 2023年4月 | 「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」が初の国家戦略として策定 | 国家戦略の起点 |
| 2030年代 | 日本が目指す発電実証のタイムライン | 政府目標 |
| 17の成長分野 | 核融合が組み込まれた政府戦略カテゴリ | 国家戦略 |
| 経産省・令和7年補正予算 | 200億円、3年で(マイルストーン方式)。順調なら5年で1000億円規模も(竹内氏の認識) | スタートアップ支援規模 |
| GX経済移行債 | グリーン・トランスフォーメーションの財源、核融合が対象に | 政府支援の枠組み |
| 青森県/茨城県 | 原型炉の誘致に名乗りを上げている自治体(既存原子力関連立地) | 地方自治体の動き |
| 2022年 | レーザー核融合で「エネルギー増(G > 1)」を初観測、約1.5倍 | 科学実証マイルストーン |
| 2025年現在 | レーザー核融合で4.13倍を達成(あらゆる方式で唯一倍率1倍超) | 松尾氏の科学実証データ |
| 1秒10回 | レーザー方式の核融合反応の繰り返しレート | 技術仕様 |
| 60〜70社 | 世界中の核融合スタートアップの社数 | 業界規模 |
| 約4社 | 日本の核融合スタートアップの社数(レーザー1社+トカマク・ヘリカル等) | 国内業界規模 |
| Commonwealth Fusion Systems(CFS) | MIT発、磁場閉じ込めトカマク方式、3000億円以上の調達。2020年代の実証を目指す | グローバル筆頭調達例(松尾氏の発言ベース) |
| 2035年 | ITERのタイムライン(建設完了→実証) | 国際プロジェクトの基準時間軸 |
アクションインサイト
- 松尾氏の「科学実証フェーズと発電実証フェーズの境界」整理を踏まえると、自社が核融合関連投資・サプライチェーン参入を検討する際は、案件が「物理現象の実証」段階か「装置・発電としての実証」段階かを切り分けて評価する余地がある。
- 竹内氏の「研究開発政策とエネルギー政策を分けるべき」という指摘を踏まえれば、社内・顧客に対して核融合の話題を扱うとき、「中長期R&Dテーマとしての核融合」と「2030年代の現実的電源構成オプションとしての核融合」を分けて語る建付けが望ましい。
- 松尾氏が示した「日本は素材・コンポーネント技術が強く、ITERへの輸出貢献の歴史がある」という議論を踏まえると、クリエイティブ/製造系企業がサプライチェーン側で関与できる部品・素材・装置プロセス領域を特定し、産学官連携の枠組みに参加するルートを検討する余地がある。
- 竹内氏の「3合目」「バブル懸念」発言を踏まえれば、核融合スタートアップへの投資・提携を検討する場合は、調達額や野心的目標だけで判断せず、科学実証データ(エネルギー利得Gの実数、再現性、装置化への道筋)を必ず一次情報で確認する観点を持っておきたい。
- 松尾氏の「方式によってベースロード/ピーク電源の役割が違う」整理を踏まえると、社内のエネルギー戦略議論では「どの方式が勝つか」ではなく「どの方式がどの役割を担うシナリオか」という複線シナリオ思考が有効になりうる。
引用したくなる発言
期待をされる技術ではあるんですけれども、時間軸はきちんと意識しなければいけない。研究開発政策としてやるのか、エネルギー政策として議論するのかは分けて考えないといけない(竹内純子氏)
あらゆる方式の中で唯一今、倍率1倍を超えているのはレーザーしかない(松尾和氏)
ポテンシャルがあると言われた時点でとても期待してしまうんですけれども、それがイコール表に出てくる、という話では全くない(竹内純子氏)
2030年代の発電実証を、日本で目指してみるっていう価値はあるんじゃないか(松尾和氏)
今の時点での商用化というところは、私はもう占いに近い域があるなと思います(竹内純子氏)
関連トピック
- ITER(国際熱核融合実験炉、フランス・カダラッシュ建設中)
- フュージョンエネルギー・イノベーション戦略(2023年4月策定、改定済み)
- 17の成長分野(日本成長戦略会議)
- GX経済移行債(グリーン・トランスフォーメーション)
- 経産省 令和7年補正予算(核融合スタートアップ支援、マイルストーン方式)
- 量子科学技術研究開発機構(量研)/核融合科学研究所/大阪大学レーザー科学研究所(日本のイノベーション拠点3拠点)
- 三菱重工のITERへの技術貢献
- Commonwealth Fusion Systems(MIT発、トカマク方式、3000億円超調達)
- 2050年カーボンニュートラル
- ベースロード電源/ピーク電源の議論(原子力・火力との対比)
- 原型炉(発電実証の次フェーズ、青森県・茨城県が誘致に名乗り)
- 高市政権下のエネルギー安全保障政策・国産エネルギー文脈
- PIVOT過去動画「リアル投資ドキュメンタリー」(松尾氏出演回)