【スタバを出し抜く?猿田彦珈琲の競争戦略】竹内由恵が学ぶ大手チェーンとの戦い方/創業者・大塚朝之が企むじわじわ作戦/高い家賃で薄利多売ビジネスを行う要因/コーヒーは自己肯定ビジネスだ【ビジネス虎の巻】
【スタバを出し抜く?猿田彦珈琲の競争戦略】竹内由恵が学ぶ大手チェーンとの戦い方/創業者・大塚朝之が企むじわじわ作戦/高い家賃で薄利多売ビジネスを行う要因/コーヒーは自己肯定ビジネスだ【ビジネス虎の巻】
30秒サマリー
猿田彦珈琲の創業者・大塚朝之氏が、竹内由恵氏のインタビューに対し、大手チェーン(スタバ等)と差別化するための「じわじわ作戦」と、店舗拡大の本質的目的を語った回。大塚氏は「派手に見えないように徐々に拡大することが大手の対策を難しくする」「店舗拡大は値下げ目的ではなく、より良い生豆へのアクセス権を得るためにある」「コーヒー業界は自己肯定ビジネスであり、誰かのために働ける環境作りが差別化の核になる」との見立てを示した。元俳優としての客観視能力がブランディングに効いているとも自己分析している。
登壇者
- 大塚朝之(猿田彦珈琲 創業者): 自社の戦略・ブランディング・大会投資・人材育成について、自身の俳優時代の経験を交えて率直に語る当事者。経営は最近まで意識的にしてこなかった、と独自の立場を取る。
- 竹内由恵(フリーアナウンサー): 自身もコーヒー事業(販売)に関心を持っており、聞き手であると同時に「これからコーヒー屋をやるなら」という当事者目線で質問する立場。
キーポイント
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「じわじわ作戦」が大手対策の核: 大塚氏は、派手な拡大計画を打ち出さず、その時々の状況で出店判断をする「じわじわ作戦」こそが大手チェーンに真似されにくい戦略との見立てを示した。きの国屋の社長から直接「じわじわ行けよ。大手はお前の真似できないから」と助言された経験が原点だという。
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店舗拡大の真の目的は値下げではなく豆の獲得権: 大塚氏は、店舗を拡大しコンテナ単位で豆を購入することで「kg単価が下がる」ことより「より良質な生豆ルートが広がる」「農園側から信頼関係を結びたい相手と認識される」効果が大きいとの主張。「kg単価はそんなに下がらないですね」とも率直に発言。
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薄利多売モデルが逆説的に参入障壁になる: ワンコイン価格帯を主力にする猿田彦珈琲は「いい立地・高い家賃で薄利多売」という大塚氏自身が「バカなリスク」と表現するモデルを採用。これが逆に「真似しづらい」差別化要因になっているとの見立て。
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コーヒーは自己肯定ビジネス: 大塚氏は「最近のチェーン店、特に外食はだいたい自己肯定ビジネスだと思っている」と主張。スタッフ同士の褒め合いではなく「誰かのため・チームのため・台本のため」に動くことで自己肯定感が高まるという中野信子氏の本の影響を受け、これを社内で共有しているという。
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コロナ期に金融機関から「社長辞めてください」: 大塚氏は、コロナ禍の大赤字時に金融機関から「あなたには赤字を回復させる能力がありません」と言われた経験を共有。スーパーマーケット卸(成城石井・紀ノ国屋・東京会館等)への展開でしのぎ、現在もそこが大きな支柱になっているという。
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大会・教育への大規模投資(数千万円規模も): 一つの大会で数千万円規模の費用がかかる例があると大塚氏が説明。バリスタの大会用に高級豆・コーヒー機材・コーチ代・食事代を年間予算化することで、その知見を店舗オペレーションの「ワンコインで美味しいコーヒー」に転用する両軸運用との立場。
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「100点を求めると組織が疲弊する」サッカー型の経営観: 大塚氏は陸上の為末大氏との対話を契機に「年1-2回の大会型でなく、毎週試合のサッカー型」で常に7-8割の力を出し続ける運用が必要との見立てに至ったと語る。100点を要求すると現場が疲弊するため、仕組みは80点平準化のためにあると主張。
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元俳優としての客観視がブランディングに転用された: 大塚氏は「俳優時代に『どう見られるか』を意識していたことが、自然とコーヒー屋のブランディングに転用された」との立場。コカ・コーラとのコラボ等、当初業界の反発が予想された案件でも「危険を犯したら楽しそう」と判断する基準を持つ。
詳細展開
章1: じわじわ作戦 ― 大手チェーンと差別化する根本思想
竹内氏が「猿田彦珈琲は加熱したブームのような感じはないのに気づいたらみんな知っている。力が抜けた印象がある」と指摘したことに対し、大塚氏は「僕的にはじわじわ作戦」と応じた。
主張: 大塚氏は「じわじわな方が大手チェーンの人たちが対策しづらい。パッとひらめいてパッとやれることは、すごく真似しやすい」との立場。アイデアはいくつか温存しておき、タイミングが来たら一気に出すという。
根拠・エピソード:
- 紀ノ国屋の高井社長への自家販売営業時、初回(または最終的に)「大塚さん、じわじわ行けよ。じわじわ。大手はお前の真似できないから」と直接言われたことが「じわじわ作戦」というネーミングの原点だと大塚氏は説明。
- 「来年は5件か7件か8件ですね」と曖昧に言うことで、大手が対策しづらい状況を作っているとの主張。「予算500億円ありますって言ったらきっちり決めますね。けど僕らはお金がないので、その時その時の状況に合わせて最善やった方が、僕らの強みが発揮できる」。
- サッカーの「中小クラブが強豪に勝つ」例から「中小企業は目の前のことにどれぐらい集中できるかの方が結果が出やすい」との見立てを引いている。
自己分析: 大塚氏は「2割は規律必要だけど、80%は自由な方が楽しい。でもその20%は厳しく言ってる」とのバランス観も示した。
章2: 店舗拡大の真の理由 ― 値下げではなく豆の獲得権
竹内氏が「店舗拡大すれば豆のkg単価が下がるはず」と聞いたことに対し、大塚氏は意外な答えを返した。
主張: 大塚氏は「kg単価が減る減ると思ってたら、あんま減んないですね」と率直に発言。それでも拡大する理由は「使用量が多い豆の手に入れやすさ」と「農園との信頼関係」にあるとの立場。
根拠・データ:
- コーヒー業界では「コンテナ単位で買う」のが主流(特に量産銘柄)。希少銘柄は空輸でパック単位購入もあるが、ワンコイン価格帯を維持するにはコンテナ運用が前提との説明。
- ブラジル・コロンビア・エチオピア等、産地ごとにコンテナで買い付けるため、店舗が多い方が「品種を一気に変えやすい」との主張。
- スペシャルティコーヒーは「価格を下げさせない暗黙の了解」が業界にあるため、量を買っても値段は下がりにくいが、農園側が「こいつらと付き合っときたい」と判断し、より良質なロットを送ってくれる関係に発展しているという立場。
- 「割安でいいものが届くような仕組み」が結果的にできあがっている、と大塚氏は表現。
生豆へのこだわり: 大塚氏は「生豆・焙煎・抽出の3軸でやっているが、結局は生豆のポテンシャルが大きい」「最初はバリスタから始まり、焙煎し出して、最後に生豆を自分たちで買い付けるようになった」と来歴を語る。「1杯のコーヒーの液体のレベルを上げたい。プライドを持ちたいから」。
3価格帯の使い分け: 価格帯は「大会用の超ハイレンジ」「感動エクセレントレベル(大会用ほど高くない)」「店舗デイリー(ワンコイン)」の3層に分けて買い付けているとの説明。竹内氏が「売上を支えているのはどの価格帯か」と聞くと大塚氏は「うちの場合は1番その安いところ」と回答。堀江貴文氏が「上を抑えると下も売れる」と語ったのとは「うちは反対」との見立てを示した。
章3: 薄利多売×高家賃 ― 「バカなリスク」が逆説的な参入障壁
主張: 大塚氏は「いい立地で薄利多売」というモデルを「こんなバカなリスクあるビジネスモデルってなかなかないから、逆に言うとすごい真似しづらい」との立場で擁護。
根拠・構造:
- 「いい立地でたくさんの人に飲んでもらわないと赤字。でも飲んでもらえる環境になると、すごく儲かるようになっている」という二極構造との説明。
- 「鉄道会社にしても家賃が高めに取れるから、こいつらに貸すかとなる。家賃に支払ってもペイできるビジネスモデルを作るにはどうしたらいいか、自分なりにすっごい考えた」と大塚氏。
- 当初は「ノーネームのところをそんな場所なんで入れなきゃいけないの」と言われ、潰したお店もたくさんあった上で、ようやくいい物件が手に入るようになったという経緯を共有。
章4: コロナ禍の危機 ― 「あなたには社長やる能力がない」
主張: 大塚氏はコロナ禍に金融機関から「1時間半ぐらい社長やめてくださいと言われた」「あなたには赤字を回復させる能力がありません、とはっきり言われた」と率直にエピソードを共有。
根拠・実話:
- コロナ中、車内(社内)も大混乱で「大塚、嘘つきじゃないか」と言われ、団結が崩れたと語る。
- 大塚氏は「正直俺もないだろうなと思ってたんですけど」と返したと笑い話に。「大ピンチの時に僕は強くて、メラメラ出すのとそういう時だけふざけられるんですよね」との自己分析。
- 突破口はスーパーマーケット卸への展開だった。「成城石井さん、紀ノ国屋さん、東京会館さん」等の高級系スーパーが「すぐ入れる」と動いてくれたことが大きいという。
- 大塚氏の見立てでは、コーヒー業界は「人間臭さ・感情」の関係値が機能する業界で、「どうしてもここの場所だけお願いします」と頼むと「ズバッと聞かしてくれる」関係性があるという。
章5: 自己肯定ビジネス ― 差別化の核としての「誰かのため」
主張: 大塚氏は「最近の遅延店全部そういう、特に外食がそうですけど、自己肯定ビジネスだと思っている」「他社(スタバ・マック)はスタッフ同士で褒め合うが、猿田彦は『誰かのため・チームのため』に動く設計にしている」との立場を示した。
根拠・参照:
- 中野信子氏(脳科学者)の本に「やっぱり的なことやってる人の方が自己肯定強くなりますよ」と書かれていたことを踏まえ、社内に共有しているとの説明。
- 自己肯定の3要素として「(他者と)つながる」「褒められる」「ご褒美がある」を挙げた。
- 大塚氏自身の経験では、俳優時代「自分が売れたいから」という方向で悪循環していたが、30歳過ぎに「台本のために、仲間のために」と切り替えてから流れが変わったと回顧。「普通の人は当たり前に分かってることが、僕わかんなかった」。
仲間作りと大会:
- 平均年齢23歳、ほぼ大学生の従業員が中心で「部活っぽい」ところが他社との違いとの立場。
- 「お金は重要だが、僕らはお金がなかったので、つながり・共有の価値観を持たせるしかなかった。大会はその意味で良くて、予算めちゃくちゃかかるから『予算削って給料にしてよ』という人とは大会できないので、結果として大会で団結する文化ができた」との主張。
- 大会1回あたりの費用:「数十万もしないでできるものもあれば、こないだのミラの大会は何千万もする」(コーチ代・コーヒー代・食事代・ご飯代・豆代)。
章6: 「100点を求めない」サッカー型経営観
主張: 大塚氏は「経営って100点のものを80点ぐらいに平均化するのが仕組み」「100点を求めると上げ足取ってる感じになって、みんな疲弊する」との立場。
根拠・エピソード:
- 陸上の為末大氏(「ためさん」)との対話で、「陸上は年1-2回の試合に集中をギュンと持っていく」「サッカーは毎週試合があるから7-8割の力を永遠に出せるようにしていく」という違いを示されたことが転換点だったという。
- 日々の店舗運営は「サッカー型」で7-8割を持続。一方、大会は「陸上型」で100-120点を目指す、と使い分けているとの説明。
- 大塚氏は経営について「経営か、系じゃないか、本音はどっちでもいい。でも500-600人いるから、そろそろちゃんと経営しようかなと思って」と独特の表現で語る。「このタイミングまでは、いや逆に経営とか言わないで、しないみたいな方が差別になる」との見立て。
章7: 元俳優としての客観視 ― 自然なブランディング能力
主張: 大塚氏は「俳優時代に『どう見られるか』を意識していたことが、自然とコーヒー屋のブランディングに転用された」との立場。
根拠・具体例:
- 「俳優やってる頑張ってる時って、どう見られてるかとか当たり前に気にする。売れてる人は絶対特に。それが普通にコーヒー屋さんやる時にも自然とやれちゃった」。
- ボツにしたメニュー・コラボは「めっちゃ大めっちゃある」。
- コカ・コーラとのコラボは「最初絶対やっちゃいけないと思ってた。コーヒー業界が大バッシング食らうだろうし」と当初判断していたが、「危険を犯したら楽しそうと思ったら、行った方がいい」と切り替えた事例。
- 自分の中で「持たれるイメージが描けたら(映像で出てきたら)やった方がいい」という判断基準を運用しているとの説明。
ブランディングの原点: 杉山さん(デザイナー)と元奥さんの新美智子氏が相談相手で、ロゴも杉山氏が制作。広告のひろさんから「友くん(大塚氏)、カツ丼売っちゃダメだよ」と言われた逸話を紹介。「美味しいイメージなくなっちゃうでしょ」というブランド毀損への警戒を、初期から意識付けされていたという。
章8: 商業施設出店と店舗デザイン
主張: 大塚氏は「商業施設は向こうから打診があった時にやらせてもらうかどうか判断する」「実力不足ならお断り」との運用と説明。
根拠:
- 最初の商業施設出店は「恵比寿アトレ」。各地のアトレ等に展開が続いた。
- 失敗ケースも多い。商業施設のマーケット予測を鵜呑みにせず、自分で調べることが重要との立場。
- 商業施設は「火事が起きないように制約が多くて、やりたい店舗を実現するのが難しい」ので、設計士のプロ(有名な方)に頼んで意見を尊重する運用との説明。
- 御茶ノ水駅ホームのエキュートエディション店、淀屋橋店は「内藤先生」(赤坂の虎屋等を手がけた著名建築家、内藤廣氏と推定)に依頼。「内藤先生に直接『こんなデザインしたいです』とは怖くて言えない」ので、若手担当者経由で間接的にコスト調整した、と笑いを交えて共有。
低予算店舗への関心: 「お金をかけるのを嫌がる方もいるが、僕が好きな世界のお店ってすごい安い金額で作っているお店もたくさんある。ホームセンターで一番安い材料を全部チェックして、低予算で作る猿田彦のお店もこの数年のうちにやれたらいい」との展望も語る。
章9: 竹内氏のEC事業へのアドバイス
竹内氏が「自分でやっているコーヒー販売事業(EC中心)はどうすればいいか」と相談したことに対し、大塚氏は具体的に答えた。
主張: 大塚氏は「100g 1000-1200円の価格帯でデイリーコーヒー屋をECでやるのは可能性十分にあると思う」「最初3-5年は我慢の時期があるけど、僕は逆にその方向でも色々とやれる可能性は十分ある」との見立てを示した。
根拠・補強:
- 猿田彦珈琲のECは月1000万円台後半から(2000万円には届いていない)と、店舗売上に比べると小規模。「コーヒー豆をECで買うっていう文化が付いちゃったらゲームチェンジするはず」。
- 「美味しけりゃいいんだ」と言ってるコーヒー屋に対しては「世の中分かってないなって本当思っちゃう。お客さんは美味しい以上に何か違うものを求めてる」「『このコーヒーを飲むと1日すごい元気なんだよね』と思わせられたら、そこのコーヒーしか飲みたくないはず」との立場。
- 「Amazon使うのは便利だから。じゃあ店舗で体験価値があった方が分かりやすいけど、そうじゃない形は全然ある」とECの可能性を擁護。
- 「日本でECでバカ売りしてるコーヒー屋ってそんなにいない」「アメリカと比べると日本はまだ未開拓」との見立て。
- 「ただお金がみんな続くぐらいの金額じゃないと、デイリーでは使えない」という前提条件も指摘。
反論・条件: 大塚氏は竹内氏に「『この人から買いたい』と思わせられるかどうかが重要」と返した上で、店舗とECは別軸で挑戦してもよいとの立場。
重要な固有名詞・データ
| 項目 | 内容 | 文脈 |
|---|---|---|
| 大塚朝之 | 猿田彦珈琲 創業者・元俳優 | 本動画の主役。経営判断の語り手 |
| 竹内由恵 | フリーアナウンサー、コーヒー販売事業に関心 | インタビュアー兼当事者として質問 |
| 紀ノ国屋 高井社長 | 「じわじわ行け」と助言した人物 | 営業時に直接「大手はお前の真似できない」と言われた |
| 中野信子 | 脳科学者、書籍著者 | 「やっぱり的なことをやってる人の方が自己肯定強くなる」との記述を引用 |
| 為末大(ためさん) | 元陸上選手 | サッカー型vs陸上型の経営観の比喩の出所 |
| 堀江貴文 | 実業家 | 「上を抑えると下も売れる」との見立て。猿田彦は逆との立場 |
| 内藤廣(推定) | 著名建築家 | 御茶ノ水駅ホーム店・淀屋橋店のデザイン担当。赤坂の虎屋も手掛けた |
| 杉山さん | デザイナー、ロゴ制作 | 創業期からの相談相手 |
| 新美智子(元・杉山氏夫人) | 創業期からの相談相手 | |
| 平均年齢23歳 | 猿田彦珈琲スタッフ平均年齢 | ほぼ大学生中心、「部活っぽい」運営 |
| 約500-600人 | 猿田彦珈琲の従業員規模 | 「そろそろ経営しようかな」と発言した文脈 |
| 1時間半 | コロナ禍に金融機関から「社長辞めて」と言われた説教時間 | |
| 月1000-2000万円弱 | 猿田彦珈琲のEC月商 | 店舗と比べると小規模 |
| 数千万円 | 1大会あたりの最大費用例 | バリスタ大会への投資規模 |
| 100g 1000-1200円 | 大塚氏が竹内氏に提案した想定価格帯 | デイリーコーヒー屋のEC事業 |
| 成城石井/紀ノ国屋/東京会館 | コロナ期に支えてくれた高級スーパー | 卸先として現在も大きな支柱 |
| コカ・コーラ | コラボ実施先 | 当初は反対していたが「危険を犯したら楽しそう」で実行 |
| 丸山コーヒー | 竹内氏がコーヒーで感動した店 | 竹内氏のコーヒー事業の原体験 |
アクションインサイト
- 大塚氏の「じわじわ作戦」の議論を踏まえれば、自社の事業計画を「派手な数字で打ち出す」べきか「曖昧さを残して柔軟に動く」べきかは、競合の真似コスト構造で判断する余地がある。中小規模なら数値コミットを過度に固めない選択肢も有効と考えられる。
- 大塚氏の「店舗拡大の本質は単価圧縮ではなく仕入権」との主張を踏まえると、自社の拡大計画でも「数量効果で単価が下がるか」だけでなく「上流(サプライヤー側)からどう見られるか」を点検する余地がある。
- 大塚氏が「最近のチェーン店は自己肯定ビジネス」と表現した議論を、自社のスタッフ育成設計に当てはめると、「スタッフ同士の称賛」だけでなく「誰かのため・チームのため」に動ける構造を作れているか点検できる。
- 大塚氏のサッカー型経営観(7-8割を永遠に出す)を踏まえれば、評価制度・KPI設計が「100点を要求して疲弊させていないか」を点検する余地がある。
- 大塚氏の「俳優時代の客観視がブランディングに転用された」エピソードを踏まえれば、自社の代表者・キーパーソンが持っている「他業界スキル」のうち、ブランディングに転用できるものを棚卸しする観点が得られる。
- 大塚氏の「コーヒーECは未開拓余地あり」との見立てを踏まえると、コーヒー以外でも「店舗・体験中心の業界でEC文化がまだ確立していない領域」を探す視点が応用可能。
引用したくなる発言
「じわじわな方が大手チェーンの人たちが対策しづらい。パッとひらめいてパッとやれることは、すごく真似しやすい」(大塚朝之)
「最近の遅延店全部そういう、特に外食がそうですけど、自己肯定ビジネスだと思ってるんですよ」(大塚朝之)
「こんなバカなリスクあるビジネスモデルってなかなかないから、逆に言うとすごい真似しづらくなってる」(大塚朝之)
「100点になってないからって上げ足取ってるとみんな疲弊してくはずなので」(大塚朝之)
「美味しけりゃいいんだって言ってる人たちは、多分世の中分かってないなって本当コーヒー屋さんに対して思っちゃう」(大塚朝之)
「大塚さんにならないと猿田彦さんにはなれないっていうことだけはすごいわかりました」(竹内由恵)
関連トピック
- 大手コーヒーチェーン(スターバックス、マクドナルド)との差別化戦略
- スペシャルティコーヒー業界の生豆買い付け慣行
- 商業施設出店(アトレ等)のメリット・デメリット
- 中野信子氏の自己肯定感関連著作(書名は動画内で言及なし)
- 為末大氏(元陸上選手)の競技論
- 堀江貴文氏のレストラン経営論(「上を抑えると下も売れる」)
- 内藤廣氏(赤坂・虎屋等)の建築デザイン
- コーヒー業界のEC化の現状(日本vsアメリカ)
- 高単価コーヒー店(1杯5000円-2万円)市場の存在
- 1杯ワンコイン~デイリーコーヒー店のビジネスモデル